ロータブレーター治療を当院で提供できるようになりました

この治療は風船で拡張困難な高度石灰化病変を切削することで病変を安全かつ確実に拡張できる唯一の治療方法です。

ロータブレーター(ROTABRATOR)とは、経皮的冠動脈形成術のひとつで、高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテルのことをいいます。日本では1998年4月に保険適用が可能となり、国内で使用されています。

ロータブレーターは
厚生労働省の定める施設基準を取得していること
日本心血管インターベンション治療学会の定める指針を遵守していること
これらを満たした施設のみが使用することができます。

冠動脈形成術におけるROTABLATORの役割・認定

冠動脈は、心臓の表面を流れる動脈であり、常時心臓にエネルギーを供給しています。
この動脈が動脈硬化を生じて狭くなったり詰まったりする病気が虚血性心疾患です。具体的には狭心症や心筋梗塞などがあります。

冠動脈の動脈硬化の治療のひとつに冠動脈形成術があります。狭くなった部分をバルーンカテーテルと呼ばれる器具で拡張する方法です。
この方法が普及して40年余り経ち、狭心症、心筋梗塞診療は大きく進歩しました。
しかし、動脈硬化の中にはこのバルーンでは拡張できない硬い病変があります。骨のようにカルシウムが沈着してしまうこと(石灰化)が原因です。特に透析患者さんに多く見られます。
このような石灰化病変でも治療ができるようにロータブレーターという機器があります。(図1)

ロータブレーターは、ダイヤモンドの粉を散りばめた矢じりのようなヘッドが高速で回転することにより、石灰化を切削、除去できる器具であり(図2)、その使用には国から厳しい基準が定められております。
当院でも2020年7月に認定を受け、使用を開始しております。

◆◆ 認 定 証 ◆◆

図1
図2